はじめに
プログラミング初学者向けの教材(チュートリアル)を執筆し、Techpitというプログラミング学習サービスで公開しました。
Techpitは、作りながらプログラミングが学べる「プログラミング学習教材のマーケットプレイス」です。現役のエンジニアがプログラミング学習者向けに教材を販売し、プログラミング学習者は現役エンジニアが作った教材で、文法ではなくサービスの作り方を学ぶことが出来ます。
これまでQiitaなどに自らの勉強目的でチュートリアルを投稿したことは何度かありますが、有料のチュートリアルを作成したのは今回が初となります。
有料なので、筆者である私にはその売上の一部が入ります。私は企業で社員として働いているので副業収入ということになります。
今回は企業に属する社員エンジニアの副業という観点で何か参考になればと思い、執筆のきっかけや動機、副業としての可能性などの考えを書きます。
目次
執筆のきっかけ
7月上旬にTechpit運営の方からtwitterのDMでコンタクトをいただきました。
私が過去にQiitaに投稿したLaravelのチュートリアル記事が、比較的Googleの検索上位であったことが目にとまり、声をかけてくださったそうです。
後日ビデオチャットでTechpitというサービスがどういったものであるかの説明を受けた後、今後充実させる必要のある教材について話し合い、Laravelの教材を作成することになりました。
なぜ執筆することにしたか
執筆の動機としては2点あります。
もともと何か有料のコンテンツを作成してみたかったが、なかなか書くきっかけをつかめずにいた
スタートアップのサービスのこれからの成長に関わってみたかった
もともと何か有料のコンテンツを作成してみたかったが、なかなか書くきっかけをつかめずにいた
アウトプットの一環としてnoteや技術書典などに何か有料のコンテンツを出したい、という気持ちは前々からありました。
ただ、有料のコンテンツを出すからにはそれなりの質・ボリュームのものを、という思いもあり、本業やそれに関する勉強のさなか、なかなか手をつけられずにいました。
そんな中で今回声をかけてもらったわけですが、Techpitでは教材を章単位で作成し、ひとつの章の作成が完了したら運営の方がレビューをする、というプロセスを繰り返し、教材全体を完成させていきます。
また、各章の作成について納期にあたるものはありませんが、これから作成に着手する章の完成の目処をSlackで伝え、一定の期日感を持って執筆に取り組むことになります。
「一人で黙々とコンテンツを作成するよりは、運営の方のレビューを受けながらある程度の締め切り意識を持って取り組んだ方が最終的に完成させられそう」と考え、Techpit向けに執筆することにしました。
実際、7月上旬から8月下旬までの2ヶ月間で約100,000字(技術書であればおそらく200〜300ページの規模)のチュートリアルを書き上げましたが、セルフコントロールだけでこの期間にこの量をこなすのは無理だったと思います。
スタートアップのサービスのこれからの成長に関わってみたかった
上から目線の偉そうな物言いになってしまって大変恐縮なのですが、Techpitはプログラミング学習サービスとして、Progateやドットインストール等と比較してまだ若いサービスです(ローンチしたのも昨年10月とのこと)。
サービスの認知度やコンテンツ量もこれから伸びていくのだと思います。
そういったスタートアップのサービスに微力ながらも実際に自分も関わることで、外部からの1コンテンツ提供者という立場ではありますが、このサービスが今後どのように成長していくのか、強い関心を持つことができるのではと考えました。
執筆着手後はSlackにて運営の方々と頻繁にやり取りを行ったほか、ミートアップにも一度参加させていただきましたが、プログラミング学習サービスとしてより良いものにするための今後の展望などを共有してもらえたほか、私からの記事執筆のこと以外の質問にも随時真摯に答えていただけるなど、単に教材を執筆する以上のさまざまな学びや気付きを得ることができました。
執筆にあたって留意したこと
今回の有料チュートリアル記事執筆では、自分のこれまでの無料記事と比較して以下の点で差別化を図るようにしました。
無料(Qiita等) | 有料(Techpit) | |
---|---|---|
対象者 | テーマにもよるが初学者から現役ITエンジニアまで幅広く | おもに実務未経験のプログラミング初学者 |
テーマ | 何らかの技術にフォーカス | プログラミング初学者にとって親しみやすい何らかのアプリケーションを完成させる(ただし、完成だけを目的とせず、その過程で触れる各技術については詳しく解説) |
ボリューム | 1,000字〜多くて10,000字弱程度 | 100,000字程度(技術書200〜300ページ規模) |
開発環境構築方法 | 記事のテーマでなければ特に解説しない | 素のMac OSの状態からの構築方法を全て解説 |
コードの解説 | 記事のテーマと直接関係の無いコードについては解説しない | 組み込み関数の仕様なども含め、登場したコードについて基本的に全て解説 |
画像 | 必要最低限 | Webサイト上でのサービス登録、インストールなどGUIを使う場面があれば1ステップごとに画面の画像を掲載 |
Techpitで上記のような基準やガイドラインがあるというわけではありませんが、自分個人としてこういった線引きをした上で執筆に取り組みました。
教材公開後の売れ行きについて
執筆を終えて先日教材を公開したばかりですが、いまのところ連日購入をいただけている状況です。
こちらのチュートリアル、今日で公開3日目ですが初日、2日目と連日購入いただけていて、作者として本当に嬉しいです😂
— やんばる@Webエンジニア (@shonansurvivors) September 6, 2019
「この週末に何かプログラミングを勉強したいなー」と思っている方にも見ていただけたら幸いです😆
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副業としての有料チュートリアルの可能性
ITエンジニアの副業の一部としては以下のようなものが挙げられるかと思います。
- 個人開発したアプリからの課金や広告収入を得る
- 個人として技術書を執筆し、技術書典やBooth、Amazon(Kindle)などで販売する
- noteなどに技術に関する有料記事を投稿する
- Udemyなどに技術に関する有料動画を登録する
Techpitがターゲットとするプログラミング学習者向けの教材作成は、上記の1, 2を組み合わせたところがあると私は思っていて、
サービスとしてグロース、マネタイズすることは厳しいが何らかのアプリのアイディアを持つエンジニアが、
プログラミング初学者でも挑戦できるレベルにアプリをシンプル化した上で、
そのアプリの作り方を、個人執筆の技術書レベルの詳細度でチュートリアル化する
といったアプローチを取ることで、アプリのアイディア、作成スキルをマネタイズできるのではと思います。
なお、3.のnoteとの違いは、
- Markdownで教材を執筆できること
4.のUdemyとの違いは、
- 動画撮影、音声録音などの無いテキスト形式の教材であるため、相対的に作成着手のハードルが低く、メンテナンスも容易
といった点があると思います。
(note, Udemyもそれぞれ優位な点があると思いますので、Techpitの方が良いと結論づける意図はありません)
Techpitでは、教材の販売と同時に教材執筆者募集も行なっているようです。
興味のあるITエンジニアの方向けに募集フォームのリンクを以下に掲載しておきます。
最後に
以上、副業として取り組んだ有料チュートリアル執筆の振り返りでした。
今回の記事がITエンジニアの方々の参考になれば幸いです。
最後にPRとなりますが、プログラミング初学者の方でもし興味があれば、ぜひ以下の教材をご覧ください。
この教材の対象者
- PHPの初歩を学んだ次のステップとして、何かWebアプリケーションを作ってみたいと思っている方
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